母心

愛媛県立中央病院入院中の1991年に54才で亡くなった母の日記です。

1980年11月18日

6時半体温36.7度あった。今日は良く晴れて穏やかな日。7時朝食時間。おかゆだけ食べるのはおいしくない。無理して食べる。7時40分美智子来る。注射してもらって部屋に来る。早速朝食済ませ面会室へ行くといない。食事しに行ってると思い地下に行く。食堂に行くと時夫いてた。牛乳買って飲む。時夫にヨーグルト買って飲ませる。8時20分帰って行った。

いつ退院できるか知らないけど時夫がいてくれるお陰で助かってるのに夫はどんな気持ちでいるのかしら。9時5分今日は日本晴れの良い天気。どこか行きたい心持ち。10時手当て受ける。もう傷跡良くふさがってるのでガーゼはしないことになった。今日放射線科の先生と相談するからと看護婦さんに言っていた。明日か明後日わかるだろう。どうなることやら。不安にかられる。早く退院して通院でできたら良いが。心配と不安にかられる。あまり心配してもしょうがないので漫画でも読んで気晴らししよう。

11時昼食時間。目の前がきらきらして星が散らばったみたいにしてたのが止まって頭が痛くなる。それでベッドで寝ることにする。11時半十亀さん手術のため看護婦さんが来て色々としていた。12時半十亀さんは手術のため手術室に行く。1時15分放送で看護婦室まで来いというので行くと看護婦さんがレントゲン写真集めて袋に入れている。一緒に付いて放射線科の別室に行き先生が喉や首を押さえて見る。ガーゴーとものすごい音がするし目の前には機械で四角のが目前にある。放射線で焼くと言ってたのでもしやと思ってたらしばらくして写真取るという。終わって30分程そのままにされ先生が来て病室に行っていてくれというので起きて部屋に行きベッドで寝る。

体温計が置いてある。2時15分だったので慌てて脇に当てる。36.8度。3時過ぎ30日以来初めて風呂に入り髪洗う。明日から電気かけると看護婦さんは言ったけどどうするのかしら。またも心配になる。4時夕食時間。巻きずしもらって食べる。看護婦さん来てお金いるかもしれないからと会計を持って来た。会計課行くとお金はいらないというのでそのまま戻る。

5時半十亀さん手術終わり部屋へ戻って来る。見ていると痛々しい。おじさん一人で大変。私も力になってあげようと思う。6時15分母来る。おまんじゅうと寿司買って来る。自分が食べたいから買って来たのだろう。則ちゃんが買って来ないから私が買わないといけないとぶつぶついう。嫌々で買うのだったら私はいらないが折角だからもらうことにする。7時帰って行く。

夫は6時40分来る。おまんじゅうをパクパク食べていた。7時10分頃帰って行く。十亀さんようやくマスカラ覚めて話ができるようになる。背中や首の方が痛いらしい。私も背中が痛くてしょうがなかった。7時半体温計取りに来る。36.8度あった。そのまま寝る。やはり手術して難儀だろうと思い私は静かに寝ることにした。