母心

愛媛県立中央病院入院中の1991年に54才で亡くなった母の日記です。

1991年5月7日

9時45分グループで行くのか知らないが見送りする。時々あっちこっちと用事しながら今度一人で連れて行ってもらうからと車の窓より覗き込み久はせっせと行ってしまった。急に寂しくなり泣きたい心押し込めて元気で行ってらっしゃいと言ったけど、心の奥底で声出ないので言うことできないのが情けない。今日ほど声が出ないこと情けなく思うことなかった。声が出たら話しできるのに。食べりことできたら久君と一緒に外食できたのに。何て悲しい。病気が憎い、うらめしい。

見送りできて嬉しかったよ。最後まで姿見れて母は満足です。きっとお金できたら帰って来てね。待ってます。久の帰りをいつまでも待ってます。元気に帰って来て下さいね。病気にめげずがんばろう。どんなことあろうときっとがんばってみせる。